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経営状況分析とは
公共工事を受注しようとする建設業者の経営を事前に評価する経営事項審査のなかで、企業を会計的な立場から点数化するのが経営状況分析です。
経営状況分析業務は平成16年から民間に開放されたため現在では国土交通大臣が定める一定の基準を満たした複数の登録経営状況分析機関が存在します。
どこの機関に経営状況分析の申請を出しても構いません。各々料金やサービスが違うので自社にとって適当な機関を選ぶのがよいでしょう。
経営状況分析の8指標
経営状況分析は8つの指標をもとに評点を算出します。ここでは8つの指標について簡単に説明します。
①純支払利息比率
(支払利息ー受取利息配当金)÷売上高×100
建設企業の有利子負債の状況を支払利息の観点からみた比率で小さいほど良い。
②負債回転期間
(流動負債+固定負債)÷売上高÷12
会社にとって返済等の必要がある経済的負担等が月商(1ヶ月当たりの平均売上高)に対しどれだけあるかを示す比率で小さいほど良い。
③総資本売上総利益率
売上総利益÷総資本(2期平均)×100
総資本に対する売上総利益の割合で、投資効率を企業のもっとも基本的な利益である売上総利益からみた指標。高いほど良い。
④売上高経常利益率
経常利益÷売上高×100
売上高に対する企業の経常的な活動からの利益(経常利益)の比率。財務活動なども含めた通常の企業活動における利益率であり、高いほどよい。
⑤自己資本対固定資産比率
自己資本÷固定資産×100
固定資産比率の逆数をとった比率で設備投資など固定資産がどの程度自己資本(純資産)で調達されているかをみる。逆数をとっているので高いほど良い。
⑥自己資本比率
自己資本÷総資本×100
総資本(負債純資産合計)に対して自己資本(純資産)の占める割合をみるもので、資本蓄積の度合いを示す比率。高いほど良い。い
⑦営業キャッシュフロー
営業キャッシュフロー(2期平均)÷1億
営業活動で得られた資金がどれだけ増加したかをみる指標。高いほど良い。
⑧利益剰余金
利益剰余金÷1億
会社設立以来の損益の蓄積の度合いをみる指標で高いほど良い。