営業停止処分【必要な手続きと禁止される内容】

営業停止処分

建設業者が指示処分(法令違反などを是正するためにどのようなことをしなければならないかを監督行政庁がする命令)に従わないときや、一括下請負の規定違反や独占禁止法、刑法などの法令違反をした場合には営業停止処分をうけることがあります。

本ページでは営業停止処分について分かりやすく説明しています。

営業停止処分を受ける原因

  • 建設業者の業務に関する談合・贈賄等
  • 請負契約に関する不誠実な行為(虚偽申請、完成工事高の水増しなど)
  • 一括下請負
  • 主任技術者等の不設置等
  • 手抜き工事
  • 施工体制台帳等の不作成・虚偽作成
  • 無許可業者・営業停止業者との下請契約
  • 事故
  • 建設工事の施工等に関する他法令違反
  • 役員等による信用失墜行為等
  • 健康保険法違反,厚生年金保険法違反,雇用保険法違反

営業停止処分をされるまで

営業停止処分を受ける場合には、いきなり営業停止処分をされるわけではありません。 まず弁明の機会が与えられます。

弁明の機会とは「何か言い分があるなら聞きましょう」というようなものです。そして弁明の機会が与えられた後に処分通知がなされ、通常通知から2週間後から営業の停止をしなくてはなりません。

営業停止処分の通知を受けたときにしなければならないこと

営業停止処分を命じられたときから2週間以内に処分をされる前に締結した建設工事の注文者に対して営業停止処分を受けた旨を通知しなければなりません。 この通知を怠ると罰則の対象になるので注意して下さい。

注文者の権利

注文者は建設工事業者が営業停止処分の通知を受けた日又は処分があったことを知った日から30日以内ならその工事の請負契約を解除することができます。

営業停止処分期間中にできないこと

  • 新しい建設工事の請負契約の締結
  • 新しい建設工事の請負契約の締結のための入札、見積り、交渉など
  • 処分前に締結した契約の変更(工事追加)
  • 地域や業種などが限定されている場合にはその範囲内で①②②の行為ができない

営業停止処分期間中にできること

  • 建設業の許可申請
  • 経営事項審査
  • 入札の資格審査の申請
  • 処分を受ける前に締結した建設工事の施工
  • 資材調達契約
  • 施工瑕疵に基づく修繕工事
  • 保証に基づく修繕工事
  • 災害時における緊急を要する建設工事
  • 請負代金等の請求、受領、支払い
  • 会社運営のための資金借り入れ
  • 海外の建設工事